消化器内科ではピロリ菌の除菌治療を行っています
胃の調子が悪い方、ピロリ菌の除菌がうまくいかなかった方など、お気軽にご相談ください。
胃・十二指腸潰瘍や胃がんの多くはピロリ菌感染が原因です
日本では、昭和30年以前に生まれた人のおよそ80%がピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に感染していると言われています。ピロリ菌は様々な物質を放出して胃粘膜を傷つけ、胃・十二指腸潰瘍や胃がんの原因となります。胃・十二指腸潰瘍や胃がんの患者さんの大半がピロリ菌に感染していることがわかっており、ピロリ菌を除菌することによって、潰瘍の再発や胃がんの発生を予防することができます。
2009年、「日本ヘリコバクター学会」よりピロリ菌除菌に関するガイドラインが発表されました。それによると、ピロリ菌に感染している人はすべて除菌を受けることが強く勧められています。
ピロリ菌の検査
ピロリ菌の検査には下記の方法があります。患者さんの症状に合わせて、検査を行います。
- 内視鏡検査 : 内視鏡(胃カメラ)で胃粘膜を採取して調べます。
- 血液検査(血清抗体測定法) : 採血をしてピロリ菌の抗体の有無を調べます。
- 尿素呼気試験 : 診断薬を服用し、服用前後の呼気を袋に集めて調べます。
- 便中抗原測定 : 便を採取して調べます。
- ABC検診:血液検査。上部消化管に特に自覚症状がない場合、この検診をお勧めします。
ピロリ菌の除菌治療
治療は薬を服用するのみです。
- 一次除菌療法 : 3種類の薬を朝夕2回、7日間服用します。
除菌療法が終了した後、もう1度検査を実施してピロリ菌が除菌できたかどうかを確認します。70~80%の方が除菌に成功します。除菌がうまくできなかった場合は、二次除菌療法を行います。
- 二次除菌療法:3種類の薬(一次除菌療法の薬の1種類を変更します)を朝夕2回、7日間服用します。
二次除菌療法では80~90%の方が除菌に成功します。
健康保険でピロリ菌除菌治療を受けるためには、胃疾患の診断が必要です
ピロリ菌の除菌治療を健康保険で行う際には、以下のいづれかの胃の病気の診断が必要です。
- 慢性胃炎(内視鏡検査での診断が必要)
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 胃MALTリンパ腫
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後
※当院の健診でピロリ菌陽性が判明した場合は、健診スタッフへご相談ください。